北欧Nordicshop きまぐれミニコラム

北欧Nordicshopのミニコラム。お買い物につかれたらこのコラムで一服してください。

『日々を楽しむもの選び』第6回

師走に入ると新しい年に向け自分の暮しを見直したくなります!

北欧インテリア本の大半が物を少なくし、すっきりとした暮しの提案が多い昨今、私は想い入れのある物を簡単には整理ができず諦めていました。

そんな中、好きなものと楽しく暮らす事をコンセプトにアイデアとインテリアの本としてスウェーデンから「Fine Little Day」の日本語訳が松屋ノルディックショップのコラム「北欧の窓」の佐藤園子さん訳で今年の10月に刊行されました!

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以前から日本でもモミ木柄や自然をテーマにした有機的なモチーフのプロダクトが人気です!新しい要素をプラスする事で素敵な空間ができる事を目指したいと改めて思いました・・・

素材のほとんどがオーガニック素材で作られているのも魅力的。

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著者 エリーサベット・デュンケル(Elisabeth DunKer)

著者のエリーサベット・デュンケルは、日々の暮らしや好きなものを綴ったブログと同名のプロダクトブランド「Fine Little Day」で世界的に注目されているスウェーデン人アーティスト。

デザイナー、フォトグラファー、スタイリスト、ライター、ブロガーとして幅広く活動している。

 

Fine Little Day」 出版記念展開催中

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京都恵文社一乗寺店

イギリスの新聞社ガーディアン紙が、2010年7月に「The world’s 10 best bookshops」と題して世界で一番美しい本屋を発表しました。 日本からも1店舗選ばれた書店・・

憧れの恵文社さんで「Fine Little Day」出版記念展を開催中です。(終了後も一部展開予定です)

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〒606-8184 京都市左京区一乗寺払殿町10

電話: 075-711-5919 / FAX: 075-706-2868
営業時間: 10:00 – 21:00(2015年5月11日より)(年末年始を除く)
営業日: 年中無休(元日を除く)

http://www.keibunsha-store.com/

             

「Fine Little Day」は松屋銀座の北欧NordicShopねこと一緒に北欧にお買いものでお買い求め頂けます。

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『日々を楽しむもの選び』第5回

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12月もこの時期に入ると海外のお取引先からクリスマスに向けてのギフトやカードが沢山送られてきます!北欧に携わるお仕事をする前はクリスマスがこんなにも身近には感じていませんでしたが、北欧との関り合いの中で1年の内で最も大切なイベントであるという事を実感します。

実際、クリスマスに向けての準備でお休みに入る為、物流も早い段階でストップしてしまう会社が大半です!12月1日から日付けの窓を開けていくアドヴェントカレンダーも北欧で始まり広まったそうです。

日本では、クリスマスを連想するギフト展も多く、松屋銀座7Fのギフトステーションでも12月25日まで北欧のクリスマス雑貨が多数展開していて楽しい売場なので、クリスマスのギフトで悩んでいる方には是非お薦めです!

また、クリスマスと言えば子供の頃は靴下をかけておき、サンタさんにギフトを入れてもらっていた名残?なのか、私の連想するクリスマスギフトは靴下をプレゼントする事が多いです。毎年プレゼントしている、お気に入りのアイテムをご紹介させて頂きます。

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究極に寒がりの方へのプレゼント・・・靴下+レザールームシューズ一体型

Ann-Mari Nilsson(アンマリー二ルソン)が、スウェーデン伝統の図案「スター」をアレンジしたパターンを用いてデザインしたルームシューズ。ジャカード織のニットと皮素材の靴底を縫い付けたモカシンタイプで、靴下部分の内側はたっぷりの起毛でとても暖かです。皮底部分をひっくり返して裏側にすれば、ぬるま湯・手洗いで洗濯もできます。

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奈良で生まれた彼女は京都の美大を卒業後ヘルシンキに留学し、帰国してから地元である奈良の工場の繊細な技術を生かした丈夫でストーリー性や遊び心のある靴下を作っています。

北欧で培った自然に対しての愛情や豊かな時間から生まれる物作りの気持ちを大切に靴下作りを行っています。

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ADVENTSという名の靴下

アドヴェントとは「向こうから来る」という意味のラテン語に由来する言葉で、クリスマスイブまでの約4週間のこと。キリスト教の行事であるクリスマスやイースターも長い冬を越え春を待つ古くからの様々な慣習が今に繋がっています。

靴下はつま先とかかとを同じ色で左右を違う色にしても楽しめます。Lサイズ(25-27センチ)もあります!

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前田恵理子 『冬の靴下展』 12/27(日)まで下記で開催しております。

  • 名称:moi(モイ)
  • 住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町2-28-3 グリーニイ吉祥寺1F
  • 営業時間:[月木金]11時半〜19時(L.O.18時半)
         [土日祝]12時〜19時(L.O.18時半)
  • 定休日:毎週火曜日、水曜日
  • URL:https://www.facebook.com/moicafe

フィンランドカフェとして2007年12月から吉祥寺にOPENしたmoi(モイ)。併設スペースのkorttiはポストカードや北欧雑貨が展開されており、美味しい手入れのコーヒーを飲みながら、お手紙も書ける事をコンセプトにゆったりした時間が過ごせます。

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〜Profile〜
Triangle &Co. 石毛さおり
幼少の頃から北欧のデザインやプロダクトに囲まれて育つ。暮らしにまつわる、北欧の魅力ある商品を輸入し紹介している。今は誰にでも愛される息の長い魅力あるものに出会いたい、また大切にしてゆきたいと思っている

こだわりの雑貨は松屋銀座の北欧NordicShop

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『日々を楽しむもの選び』第4回

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北欧では、農閑期(農作業が落ち着く時期)に入ると、各家庭で手仕事によって、温かみがあり品質の高い手工芸品が作られています。それらの事を、スウェーデンでは、Hem(家で)  、Slojd(手仕事)、をつなげてヘムスロイド(庭内手工芸の意)と言われています。

古くから大切にされてきた技術と実用的で現代的なデザインが融合した木製品が沢山作られており、実際に使ってみると見た目が素敵なだけでは無く合理的に出来ている事がわかります。

 

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 実際に使って便利で日常の必須アイテムになっているのは、バターナイフとカッティングボードがセットになっている物です。
バターナイフはステンレスの物と違って木の温度が温かいため、バターをそいでいくとマーガリンのように柔らかく取れてパンに塗りやすくなります。

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 バターのオイルが木に自然に入ってコーティングされているため、水分をはじき、より耐久性も出てきます。    

 

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 木のカッティングボードは造形も美しいので、まな板っぽくならず、チーズボードしてもテーブルでお使いいただけます。

 


そのようなヘムスロイドの商品の良さに造詣が深く、独自の審美眼でセレクトされた商品を長きに渡り定番として扱って下さっているのが吉祥寺の『Roundabout(ラウンダバウト)』と『OUTBOUND(アウトバウンド)』を運営されている小林和人さんのお店です。

特に『Roundabout(ラウンダバウト)』では、用の美を感じられる中にも長く使って行ける物を中心にセレクトされ、『OUTBOUND(アウトバウンド)』では抽象的なアイテム等でも手に取った方が創造していけるような余白感のあるアイテムを中心にした日用雑貨を展開されています。
いつ行っても小林さんのフィルターを通したもの達が美的に輝いて見える空間で刺激を受けます。

http://roundabout.to/news/

http://outbound.to/

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〜Profile〜
Triangle &Co. 石毛さおり
幼少の頃から北欧のデザインやプロダクトに囲まれて育つ。暮らしにまつわる、北欧の魅力ある商品を輸入し紹介している。今は誰にでも愛される息の長い魅力あるものに出会いたい、また大切にしてゆきたいと思っている

 

ヘムスロイドほか、北欧のこだわりの商品はこちらから。

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北欧NordicShop ねこと一緒に北欧にお買いもの  www.mg-nordic.jp

『日々を楽しむもの選び』第3回

私の会社で代理店をしているデンマークの毛糸ブランド、「ISAGER」の経営者でもありニットデザイナーでもあるマリアンネ・イサガーのお宅でミーティングの時は、デンマーク独自の文化であるヒュッゲ(Hygge)スタイルで迎えてくれます。

ヒュッゲとは、デンマーク語で「人と人とのふれあいから生まれる、温かな居心地のよい雰囲気」という意味の、他の国の言語では置き換えられないデンマークの個性を形成している言葉だそうです。

今回は私なりのヒュッゲの時間を愉しんでみました。

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マリアンネと彼女の作品たち

マリアンネから教えてもらったレシピをもとに、雑穀パンを作ってみました。セサミ、パンプキンシード、ピーカンナッツ、アーモンド、リンシードなどを中心に沢山入っていてヘルシーです!これを薄く切りジャムやバターを塗って頂きます。

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ジャムやバターと一緒に

♪雑穀パンのレシピ♪

  材料  

  • セサミ、パンプキンシード、ピーカンナッツ、アーモンド、リンシードなど・・・500g
    (他のナッツ類でも代用可能)
  • 卵(Mサイズ)・・・5個
  • オリーブオイル・・・100ml
  • 塩・・・小さじ2杯

 作り方 

  1. 全ての材料をしっかりと混ぜる
  2. 24cmの長さの焼き型に整えて流す
  3. オーブンで160度で約60分焼く
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今回使った材料
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グレーブラウンの陶磁器マグカップ

今回使った器は、ボーンホルムという島で1859年から続く釜で作られたものです。ボーンホルム島は磁器の原料となるカオリンが産出されます。焼き物を作るのに適した土地なので、陶磁器メーカーが沢山あります。

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Triangle &Co. 石毛さおり
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こだわりの商品がいっぱい
北欧NordicShop ねこと一緒に北欧にお買いもの

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『日々を楽しむもの選び』第2回

北欧の魅力ある沢山の商品の中でも、私自身も大好きで、生活の中で沢山の役割をしてくれているのが前回のブログでご紹介したオープンサンドを載せてお皿として使っていたトレイです。

こちらは、木の薄い集成材を何重にも重ね、柄物のテキスタイルやペーパーを上部に置きプレスして樹脂加工する物です。数社ある北欧の取引先でも必ずと言っていい程、それぞれのブランドの特徴を生かしてデザインされています。気がつけば、かなりたくさんの数が集まっていました。

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下にトレイの使い方をまとめてみました。改めて、多くの汎用性があり、北欧の人達は生活の中でとても上手にトレイを使われている事に驚きます。

このように使うことで、便利で豊かな日常に広がるのだと思います。

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物を載せてお皿代わりとして使う

 

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アウトドアに持って行っても、じか置きできて、テーブルやお皿代わりに

 

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足を付ければサイドテーブルに

 

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ディスプレイをして季節を楽しむ

 

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壁に飾ってアートとして楽しむ

 

そんなトレイをお客様に素敵に提案してくれているのが、お取引先のPiröleikki(ピロレイッキ)です。こちらのオーナーの橋本さんは、関西や東京の某有名雑貨店の店長を経て、地元の広島で北欧雑貨を中心に扱うお店を開きました。

彼女の審美眼で選ばれた物たちが素敵に展開されていて、東京からも彼女のファンのお客様が訪れています。

そんな橋本さんが運ぶ、のせる、置く、飾るとお店の中でも沢山の汎用性を提案して下さっています。

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Piröleikki(ピロレイッキ)

広島平和記念公園の側を流れる元安川沿いにある、中区大手町の雑貨店。

北欧や国内の個人作家、メーカーやファクトリー等が手がける、楽しく豊かなライフスタイルを提案するアイテムをセレクトし販売。

北欧ヴィンテージ食器、ファブリック等の現地買付け品の販売も実施。

定休日:水曜

営業時間:11:00 – 19:00

Tel :082-246-7505

Mail:info@piroleikki.com

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プロフィール

Triangle &Co. 石毛さおり

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松屋銀座の北欧ショッピングサイト

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『日々を楽しむもの選び』第1回

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肌寒い季節になるとスープが恋しくなります!寒さの厳しい北欧ではスープは食卓に並ぶ必須アイテム。

北欧の人々が愛してやまないサーモンやきのこをふんだんに入れ、それぞれの家庭にある食材と合わせてスープを作ります。

スウェーデンの友人からフィッシュスープの素を頂いたので日本でも旬の秋鮭、きのこ、根菜類で北欧風クリームスープを作りました。

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 北欧では秋口には、もう日が短くなり冬支度が始まります。1年を通し日照時間の短い事もあって、家で過ごす時間を素敵で豊かな気持で過ごす為の手助けをしてくれる生活雑貨やデザインが沢山あります。それらシンプルで洗練されていて、どこか温かみのある物達に魅かれて、いつの間にかそれらを日本に輸入し販売する仕事をするようになりました。

こうして日々の生活の中に取り入れる事で、必ずしも生活のうえで必須アイテムでは無くても便利であったり、わくわくしたりするようなものたちが沢山あります。

それらを再認識しながら、日々のもの選びについて語りあい、会社の仲間と食卓を囲む時間は心を豊かにしてくれる大切な時間です。

私達のわくわくしたもの選びの衝動を、このブログを通し皆様に少しでもお伝えできましたら幸いです。

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固形のフィッシュブイヨンのお陰で風味豊かな北欧風スープが作れます。

デザインもスウェーデンの国旗カラーと魚がモチーフとなり、こちらからも日常的に魚のスープを良く作るのだと想像できますね。

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北欧諸国の料理は伝統的に食品保存を中心とした文化となり、短い夏の収穫期に集めた食材を保存食として蓄えておきます。

北欧のパンも伝統的に長持ちする事を念頭に作られ、ライ麦パンは長期保存を可能にする為にゆっくり焼き上げて日持ちの良い黒いライ麦パンにしたり、乾燥させてクネッケブレッド(薄い板状に焼いたもの)にしたりしています。

こちらの写真のようにライ麦パンをオープンサンドにして楽しみます。トッピングはサーモンやえびやニシンの酢漬け等をのせて魚に合う香草ハーブのディルと一緒に頂きます。

トレイは日本だと運ぶ用のお盆として使う事が多いですが、北欧ではお皿代わりにオープンサンドやクッキーを載せたり、ピクニックに持っていったりして幅広く活用しています。軽くて洗う事もできるので、アイデア一つで何通りにも便利にお使い頂ける事を少しでもお伝えできたら嬉しいです!

 

 

 

プロフィール

Triangle &Co. 石毛さおり

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ぶらり北欧、街あるき 第10回「北欧の乗り物」

「ぶらり北欧、街あるき」、
最終回の第10回は、「北欧の乗り物」です。

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北欧に行くときは、いつもこのフィンエアーを使います。
デンマークがメインだとSAS(スカンジナビア航空)が便利ですが、
フィンランド中心なら、ヘルシンキ直行便があってお値段もリーズナブルなフィンエアーがおすすめです。

たまたまこの時は、ウニッコ柄がペイントされた機体でラッキー!テンションも上がってきます。

10時間ほどで到着しますが、
そのヘルシンキの乗り物といえば、とってもとってもお世話になっているこちらのトラムです。

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新型の乗りやすい車両もありますが、
何といってもレトロな雰囲気の旧型車両が、
ヘルシンキの街にとてもマッチしていて素敵なんです。

空港から市街地に直行して大体16〜17時頃なのですが、
この写真の時は冬で空は真っ暗。

まばゆい光の中にトラムがガタゴトと登場すると、まるで遊園地に来たかのように思えてきます。


トラムはたくさんの路線があって、
コンパクトなヘルシンキの街を回るのに十分。
路線図とにらめっこしながら、乗りこなすのも楽しみの1つです。


それからヘルシンキには、1路線だけ(途中で分岐)ながら地下鉄もあります。

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この写真はちょっと暗くて見にくいですが、電車の顔が横に広がった四角形で、
ぼてっとして何となくかわいらしいイメージなのですが、中は意外とこんな雰囲気です。

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フィネル社の有名なポットをデザインした、アンティ・ヌルメスニエミによるもので、
朱色がかったレッドとゴールドのパイプがとても印象的で、これまた異空間に入り込んでしまったかのようです。
地下鉄の暗い雰囲気をかき消してくれるような、気分が高揚する秀逸なデザインですね。

 


ストックホルムの電車事情は、ヘルシンキと正反対。
トラムは観光路線と最近できた郊外を環状で結ぶ路線しかなく、地下鉄が発達しています。


いまいちな写真ですが、青と黄色を使ったスウェーデンらしい配色ですね。

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こちらの郊外まで行く電車も青いラインが入っていてクールな印象。

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このあたりのデザインの違いがキーポイントです。


ヘルシンキはかわいらしく、レトロで、ちょっとお茶目。
ストックホルムは、クールで、武骨で、がちっとした雰囲気を感じます。

 

長距離電車でも、ヘルシンキはこちら。

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近づいてみると動物がデザインされているのがわかりますが、子供が喜びそうなかわいい図柄です。

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対して、スウェーデンではこちら。


オールブラックの洗練された雰囲気だったり、まるでガンダムか何かのアニメに出てきそうなゴツゴツした感じだったり。

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パトカーもそうです。

フィンランドは、POLIISI(ポリーシ)という響きもそうですが、丸っこい車体が穏やかな印象(失礼?)で、
スウェーデンではボルボ車を採用したいかにも警察らしい恰好でした。

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商用車もいきましょう。
ヘルシンキではやっぱりかわいいキャラクターが(とりわけイチゴが気になります...)。

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ストックホルムは勇猛だったり洗練されていたり。

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どちらが良い悪いではないのですが、乗り物を観察することで、両国の国民性や雰囲気の違いが何となくわかってくるような気がします。
私たちは「北欧」とひとくくりに呼んでしまいますが、もともとの民族が違うので(お互いに行き来してきた歴史はありますが)、
それが色々なところに表れてくるのを観察するのも楽しいところです。

私は昔乗り物が大好きだったので、北欧でもついつい写真を撮ってしまいますが、何か1つに的を絞って見てみると面白いと思いますよ。

 

さて、番外編。


ストックホルムはけっこうな都会で、東京のようにトラムがほとんど無くなってしまいましたが、
スウェーデン第2の都市・イェーテボリは古き良きスウェーデンの雰囲気が漂う素敵な街。
街中の乗り物はトラムが中心ですが、レトロなデザインでお気に入りの1つです。

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爽やかなブルーとホワイト、そして前面のガラスの上のひさしが、何となく水兵さんの帽子のように見えるのは、
大きな港町だからでしょうか。

 

また、ストックホルムも水辺が近く、多くの船が行き交う街です。

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写真は、すぐ近くの野外博物館まで行く観光船的な船で、地下鉄/バスのフリーパスで気軽に乗ることができます。
フィンランドに行く大きなフェリーなどをぼーっと眺めるのも、買付中の気分転換に欠かせない時間になっています。

 


さて、ここまで10回にわたってお送りしてきた「ぶらり北欧、街あるき」、いかがだったでしょうか?
やはり現地在住の方には情報量は敵わないのでお恥ずかしい部分もありましたが・・・
ご覧いただいた皆さまが、北欧の街を歩いたような感覚を少しでも味わってもらえていたら幸いです。

長文・駄文失礼しましたが、お読みいただきありがとうございました。

 

 

 

・プロフィール
和田英朗

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 2007年から都内某インテリアショップに勤務、店長を歴任。

その時に出会った北欧食器に強く惹かれ、2012年に北欧ヴィンテージ専門のWEBSHOP「pippuri(ピップリ) http://www.pippuri.jp/」を立ち上げる。

年に1回程度、フィンランドスウェーデンにて現地買付を行い、
1950〜80年代ならではの素朴な北欧デザインの素晴らしさを伝えるべく、催事にも積極的に出店している。