ぶらり北欧、街あるき 第7回 「北欧ヴィンテージのお買いもの~セカンドハンド編~」
みなさんこんにちは!
「ぶらり北欧、街あるき」、
第7回は前回の蚤の市編に続いて、「北欧ヴィンテージのお買いもの~セカンドハンド編~」です。
北欧は蚤の市も盛んですが、同様にリサイクルという目的でセカンドハンドショップも街中にたくさん。
日本で言うとリサイクルショップのようなものです。
好立地のチェーン店から郊外の個人商店までさまざまなお店があり、アンティークショップとは違った楽しみがあって買付ではハズせないところ。
まずチェーン系のセカンドハンドと言えば、フィンランドのFIDA(フィダ)とスウェーデンのSTOCKHOLM STADSMISSION(ストックホルム・スタッズミッション)が有名どころです。
どちらも、孤児や障害者・シングルマザーなどの支援、寄付・ボランティア活動を行う団体で、売上の一部が慈善事業に使われます。
両国では他にもいくつかのそうした団体が存在しており、リサイクルが人助けにつながる仕組みが確立されていて、私たちも学ぶべきところがあります。
各店とも主要な駅から近い場所にあり、整理整頓されていてきれいな店内が多いですね。
ただし、その分商品の回転も速いので、ヴィンテージ食器は見つかったとしてもほんの少し。
ということで他のショップのついで程度ですが、必ず覗いてしまいます。食器だけでなく服や本などもありますよ。
一方、ほぼ完全な商売として運営されているセカンドハンドも。
スウェーデンでは「SECOND HAND」、フィンランドでは「KIRPPIS(キルッピス、フリーマーケットの意味)」の看板が目印です。
お店によってはかなり雑多なところもあって、ちょっとした宝探しの気分。
1974年と書かれた手作り感たっぷりの可愛い椅子に惹かれたり・・・
食器のすぐ横に靴が置いてあったり・・・
自由気ままなのがセカンドハンドの良いところです(笑
というのも、ほとんどのセカンドハンドは、出品者がテーブル1台分を借りて不要品に値段を付けて並べるいうシステムなのです。
値札にはテーブル番号が必ず書いてあり、レジでは15番(テーブル)の5ユーロ、という風にレジ打ちします。
出品料はテーブル1つにつき1週間いくらという形。
蚤の市みたいに販売に立たなくて良いので人気があって、どのお店のテーブルもほぼ埋まっていましたよ。
適当に並べられているので、まさに目を皿のようにして探していきます。
スウェーデン・ヨーテボリのお店では、
むむ?これはひょっとして・・・
キャラクターものの下にあったのはノルウェー・Figgio(フィッギオ)社のかわいいボウルでした!
フィンランド・タンペレでは・・・
ぎょっ!服に埋もれたアラビアのFaenza(ファエンツァ)が!
といった具合に、ごちゃごちゃした中にヴィンテージものが隠れていたりするので、
とっても探し甲斐があって楽しいひととき。
お買い得価格ということもあってテンションも上がりがちですが、
ちょっとした罠もあるんです。
これは安い!と思って飛びついたアラビアの珍しいカップ&ソーサー、
よく見るとフチが欠けていたり・・・
しかもよく見るとそのソーサーがロールストランドだったり・・・
あぶないあぶない。
不要品なのでこうしたトラップはつきもの。
上の写真のファエンツァも、ほとんどがボロボロでした。
それでも思いがけず掘り出し物に出会うので、
セカンドハンドでの買付はやっぱりやめられません!
蚤の市と同じで、アンティークショップの方が効率が良いんですけどね。
うっかりしていると、楽しくてすぐに1~2時間経ってしまうので、それはそれは集中力をMAXにして臨むのです。
最後は番外編2つ。
どういうわけか空き缶を売っていたのと(しかも値段が1ユーロもした)、どこかで見たことがある湯呑み。(笑
思わずツッコミたくなるヘンなものに出会うのも、それはそれで楽しい北欧のセカンドハンドなのでした。
・プロフィール
和田英朗
2007年から都内某インテリアショップに勤務、店長を歴任。
その時に出会った北欧食器に強く惹かれ、2012年に北欧ヴィンテージ専門のWEBSHOP「pippuri(ピップリ) http://www.pippuri.jp/」を立ち上げる。
年に1回程度、フィンランド・スウェーデンにて現地買付を行い、
1950〜80年代ならではの素朴な北欧デザインの素晴らしさを伝えるべく、催事にも積極的に出店している。