ぶらり北欧、街あるき 第8回「北欧ヴィンテージのお買いもの〜アンティークショップ編〜」
「ぶらり北欧、街あるき」、
第8回は「北欧ヴィンテージのお買いもの〜アンティークショップ編〜」です。
第6回・7回でご紹介した蚤の市・セカンドハンドとともに、買付で欠かせないアンティークショップ。
そのほとんどが個人経営で、個性的な店づくりや店主が楽しめるとともに、
豊富な品揃えがあるので探しているものを見つけやすい特徴があります。
その中で大きく分けると系統は2つ。
レトロモダンな1950-1980年代中心のヴィンテージショップか、
100年ほど前のものやノンジャンルなアンティークものを扱うショップということになります。
ヴィンテージショップは比較的綺麗で、ショーウィンドーがカラフルで目を引くお店が多いです。
しっかりシリーズごとに並べていて見つけやすかったり、
まるで新品のデザインショップのようにガラスをきれいに見せて、デザイナーの紹介もあったり。
冒頭の写真のように色でまとめているレイアウトもありますが、見ているだけでため息が出てきてしまいます。
ちなみに、そこはヘルシンキから北に電車で2時間ほどいったタンペレの街にあるアンティークショップですが、1年後にいったらすっかりレイアウトが変わっていて、また素敵な空間でした。
以上はフィンランドのショップ写真ですが、
スウェーデンでのおすすめはこちら。
グスタフスベリの街にあるアンティークショップで、ストックホルムからはバスで30分ほどかかりますが必ず立ち寄ります。
こちらのグスタフスベリのPynta/ピンタ(奥のピンクのリンゴ模様)のスクエアプレート、ボウルはなかなかお目にかかれないもの。
お値段もびっくりするほど高くて買い付ける勇気はありませんでしたが、いつでも抜群の品揃えで、探していたものも見つかります。
奥にはリサ・ラーソンの工房があって、ちょっとのぞかせてもらったり、グスタフスベリの陶磁器博物館、アウトレットショップもあって観光にもぴったりですよ。
さて、もう一方のノンジャンル系はまた随分雰囲気が変わってきます。
ストックホルムの旧市街、ガムラスタンの小路を歩いていて、一見ヴィンテージものが無さそうな外観ですが、念のため入ってみると・・・
探していたヴィンテージのイッタラ・アアルトベースに出くわしてびっくりしたりします。
ヘルシンキの街中でも。
シャンデリアやジャンク品などごちゃごちゃとした中のあちらこちらに、アラビアのお皿やヌータヤルヴィのガラスものが隠れていました。
こういったお店は探すのも大変ですが、その分お手頃に手に入るので、セカンドハンドショップに近いイメージですね。
逆に、きれいで品揃えがものすごいショップほど相場が高めなので、探していてどうしても手に入れたいものだけを買い付けたりします。
あとは目の保養ということで・・・
さて、「北欧ヴィンテージのお買いもの」ということで3回にわたって連載してまいりました。
蚤の市・セカンドハンド・アンティークショップ三者三様ある中、うまく活用しながらたくさん巡って買付をしているということなんです。
遠くまで来たのに何も買い付けられなかった、ということも何度もありましたが、それぞれの会場・お店に入る時のワクワク感はたまらないものがあります。
みなさんが現地に行ける機会はなかなかないかもしれませんが、参考としてまとめてみます。
・蚤の市・・・街中でも開かれるが、土日中心なのでスケジュール次第。不要品がメインだが、思わぬ掘り出し物が見つかることも。宝探し感覚が楽しい。
・セカンドハンド・・・探しているものは見つかりづらいが、価格は安めで宝探しの感覚が楽しい。時間がある人向け。
・アンティークショップ・・・価格は高いが、珍しいものや探しているものに出会える。街を歩いていると出くわしやすい。時間がない人にもおすすめ。
といった具合です。
北欧に行かれた際には、ぜひ時間を多めにとって買付気分を味わってみてはいかがでしょうか?
・プロフィール
和田英朗
2007年から都内某インテリアショップに勤務、店長を歴任。
その時に出会った北欧食器に強く惹かれ、2012年に北欧ヴィンテージ専門のWEBSHOP「pippuri(ピップリ) http://www.pippuri.jp/」を立ち上げる。
年に1回程度、フィンランド・スウェーデンにて現地買付を行い、
1950〜80年代ならではの素朴な北欧デザインの素晴らしさを伝えるべく、催事にも積極的に出店している。
ヴィンテージ商品を厳選してお届けします。